2004年2月13日(金)15:22

フィッシャー外相:ドイツ政府はEU憲法問題で妥協の用意あり

ベルリン(AFP)

EU憲法をめぐる問題で、ドイツのヨシュカ・フィッシャー外相は歩み寄りの用意があることを示唆した。しかし同外相は連邦議会で、EU閣僚理事会の決定は二重多数決制に従って行われねばならないとあらためて主張した。これより前、イギリスのトニー・ブレア首相は、ドイツ、フランス、イギリスが一種の「三頭政治」を組んでEUの政策決定を握ろうとしているとの批判を退けた。

EU憲法草案では、加盟国の半数の賛成かつ賛成国の国民が全EU市民の60パーセントに達した場合、はじめて閣僚理事会の過半数決定に至ると規定している。しかしEU憲法は昨年12月の首脳会議で、とりわけポーランドとスペインの強い抵抗にあって可決されなかった。両国はニース条約で認められた持ち票に固執している。

ベルリンでドイツのゲルハルト・シュレーダー首相(社会民主党)との会談を終えたブレア首相は、「三頭政治」などではなく重要な分野で協力を進めるだけである、と木曜日の晩語った。

水曜日にはブレア首相、シュレーダー首相、フランスのジャック・シラク大統領がベルリンに集い、3月25日、26日にブリュッセルで開かれる春のEU首脳会議に向け準備を行う。これに対しイタリアとポルトガルは、三ヶ国の連携を強めることでEU内に非公式の三ヶ国指導部を形成しつつある、とたびたび批判している。

英仏独三ヶ国の連合部隊の計画について、ドイツ政府は、他のEU諸国も新たな即時派遣部隊への参加は自由であると強調した。「国連の枠内でより速やかに対応できるようにする」ことが肝要なのである。場合によっては他の国々も参加の意向を伝えてくるかもしれない、とドイツの国防省の広報官は語った。それぞれ1500の兵員で構成される「バトル・グループ」Battle Groups は、ジャングルや砂漠、山岳地帯への出動に適しており、特に国連の委任下での出動に向けて待機する部隊として計画されている。

原題:Fischer: Berlin bei EU-Verfassung kompromissbereit




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